先週、授業で見せたビデオの中に「反日教育」というフレーズが使われていました。ビデオを見せた後に、その「反日」の意味について受講生の皆さんと一緒に考えてみました。
今日は、先週の講義での話を補うために、イランにおける「反米」について書きたいと思います。イランとアメリカの関係がよくないことはよく知られています。最近はイランが核兵器を開発するのではないかということで、アメリカがイランを厳しく牽制しようとしています。この問題などをめぐって双方の国のリーダーが相手国を厳しく批判しています。また、今年の「比較文化論」の春学期に紹介したように、過去にアメリカとイランとの間で起きた歴史的な問題が複数あります。これらの問題が背後にあって、現在のアメリカ政策を糾弾する「反米デモ」もイランで行われるようです。例えば、2006年にBBCが出した記事によると、"Anti-American protests in Tehran are a regular event" (テヘランでは反米デモは定期的に行われている)そうです。デモは比較的頻繁に起きていることは事実だろうと思いますが、「だからイラン人には反米感情が強い」と言えるのでしょうか。
私自身はイランに行ったことはありませんが、イランに行った経験のあるアメリカ人の話をラジオ等で聞くことがあります。イランに実際に行って、町のなかで普通のイラン人と話そうとするアメリカ人はよくイラン人のアメリカ人に対する好意的な興味について話します。アメリカ人だとわかるとたくさんのイラン人に囲まれて「私たちはアメリカ政府のやることに腹を立てることがよくありますが、アメリカ人が大好きです」と言われたりするそうです。アメリカ政府の政策に対する批判はいろいろありますが、同時にアメリカ文化やアメリカ人に対する憧れもあるようです。
この例に「反米」(anti-American)という表現の問題点を垣間見ることができると思います。「反米」という表現は「全面的な反米感情」を想起させますが、実はもっと具体的な「対米批判」があるだけの場合があります。「全面的な反米感情」や「全面的な反日感情」を持っている人間も世の中にいると思いますので、「部分的な批判」も「全面的な反米感情」も「反米」という言葉でひとくくりにしてしまうと、両者を区別しなくなることに問題があるでしょう。区別しなくなると、その「部分的な批判」の中身を理解しようとしないで、「どうせあいつらは反米感情が強いだけで、まともな意見なんかないだろう」という具合に片付けてしまうのではないでしょうか?先週のメールの中に「反〇だと言って聞く耳をもたない」という表現がありましたが、まさに、一旦「反〇」だと思ってしまうと耳を持たなくなってしまうことに問題があります。
「反日」や「反米」という表現を多用してしまうと、問題の中身について深く考えずに、「あいつら、何々人は理不尽にも私たちを嫌っているだけ」と、知らず知らずのうちに決めつけてしまうことにつながるのではないでしょう。「批判の中身」を考えずに、「また、何々人が何か言っている」という見方になれば、その「何々人」を意識しすぎているという点で、この講義で言う「属性偏重」になります。
最後に、まとめとして、学生からのメールにあった表現を借りたいと思います。つまり、「反日感情を持ってる人は日本のことを嫌いでなにも認めてない人だ」ということになりますが、「日本を批判する=反日ではないことがわかった」とまとめてくれました。講義の主旨をよく理解してくれた言葉だと思います。
2010年11月19日金曜日
2010年10月8日金曜日
課題について
本講義では、受講生全員に課題を提出してもらっています。この課題の評価が成績の2割となります。ここで説明している新聞記事をめぐる課題、あるいはときどき講義やブログで紹介する講演会などに関する課題のいずれか一方を提出すれば結構です。両方をする必要はありません。
新聞に関する課題は本講義で扱っているテーマや話題と関連のある新聞記事を所定の用紙受に貼り、必要受講を記入することになっています。次の点に注意してください。
新聞に関する課題は本講義で扱っているテーマや話題と関連のある新聞記事を所定の用紙受に貼り、必要受講を記入することになっています。次の点に注意してください。
- 指定の用紙(ここをクリックすれば用紙をダウンロードできる)に記事を貼ること(ホチキスで止めてもいい)。
- 必ず新聞名と記事が掲載された日付を明記すること。
- 提出日(締切日ではなく、課題を実際に提出する日)より一ヶ月以上古くなっている記事は不可。
- 提出日の欄には締め切り日ではなく、実際に提出する日の日付を記入してください。
- インターネットのページやデータベースの検索結果を印刷したものなどは不可。キーワード検索の結果ではなく、通常の新聞の閲覧した結果見つかった記事を提出してほしい。
- 切り抜きやコピーのどちらでもよいが、コピーの場合は縮小しないこと。
大きな記事の場合は、一部を用紙に貼り付けて、あまった部分を折りたたむこと。 - 用紙にある次の項目でまとめること。
- 「講義内容とこの記事の関係」
評価の際に、この欄の記述を特に重視します。断片的なフレーズではなく、意味がはっきりする文章で講義内容と記事の関係(接点、共通点、相違点など)をを書いてください。期待している書き方の具体例を講義で紹介しますので、その説明をよく聞いてください。長さとしては、2つの文を限度とします。この点に関しても講義で解説します。 - 「感想」
上の項目は「2つの文」という制約がある。この見出しの下には、補足したい点、感想などを自由に書くことができます。ただし、良い評価をもらうためにたくさん書く必要はありません。
- 「講義内容とこの記事の関係」
- 12月17日(金)までに提出すること。
その後は受け付けることができない場合があります。毎回の授業の後に受け付けますので、締切ぎりぎりまで待たずに、早目に提出してください。 - この課題は一回だけ出せばいいです。
2010年10月5日火曜日
交換留学生の帰国報告会
平成21年度交換留学生・平成22年度短期交換留学生の帰国報告会を、下記の日時で開催されます。
日時:平成22年10月13日(水)午後3時~
場所:AVホール(図書館地下)
報告予定者派遣国は以下の通り:
聞いた話の要約や感想を800字以上の文にまとめてメールで送ってくれれば、課題として認めます。
日時:平成22年10月13日(水)午後3時~
場所:AVホール(図書館地下)
報告予定者派遣国は以下の通り:
アメリカ
カナダ
イギリス
ニュージーランド
聞いた話の要約や感想を800字以上の文にまとめてメールで送ってくれれば、課題として認めます。
2010年9月24日金曜日
清水公民館での講演会
2010年6月25日金曜日
青春リアルのビデオ
授業で、青春リアルのビデオについて考えてきました。最近、学生からのメールがきっかけで、「フォーのトピック」というNHKのページを検索して、久しぶりに読みました。気がついたのはフォーさんは2つのことを聞いていたということです。1つは「“主張”する<ガイジン>は、親を悲しませますか?」でしたが、もう1つは「日本の人の本音が知りたいのです。メンバーのみんなは、外国人に対する偏見って、ありますか?」でした。たえこさんは2つ目の問いに答える形で「外国人に対する本音ですか。 日本に来ているのに、朱に交わろうとしない外国人には『なんだかなー。』と思います」と書いています。ビデオから受けた印象は違います。「なんで朱に交わろうとしないのか」をフォーさん自身が発言することに対する批判として受け止めたのは私だけでしょうか?
NHKの編集の仕方に問題があったかどうかについてはよくわかりませんが、複雑な事柄を短いビデオの中で伝えようとする場合に誤解が生じやすいな、と改めて思いました。また、私自身がたえこさんの考えや立場について思い込んでいたと反省しています。
NHKの編集の仕方に問題があったかどうかについてはよくわかりませんが、複雑な事柄を短いビデオの中で伝えようとする場合に誤解が生じやすいな、と改めて思いました。また、私自身がたえこさんの考えや立場について思い込んでいたと反省しています。
2010年6月4日金曜日
再びツィッターについて
Twitterへの投稿がスクリーンに表示されない原因がやっとわかったと思います。授業で皆さんに示しているメールアドレスを利用して投稿する場合は45文字程度が長さの限度のようです。それより長いメールを投稿しようとすると次のようなエラーメッセージが戻ってきます。
エラーメッセージの内容を読むと「ログインがうまくできていない」ということになっていますが、そのエラーメッセージ自体が間違っているようです。繰り返し試した結果、このメーセージが出るのは45文字以上のメッセージを投稿しようとした時だけだということがわかりました。
前回の投稿でも説明しましたが、TwitterCounter.comを通してメールを利用して投稿してもらっています。どうも、45文字以上の日本語を投稿しようとする場合に、TwitterCounter.comとTwitterとの間に問題が生じるようです。
今のところの解決方法は45文字、あるいは40文字という極端に短い文に言いたいことを絞ることしかないようです。また、改行をしないでください。
エラーメッセージの内容を読むと「ログインがうまくできていない」ということになっていますが、そのエラーメッセージ自体が間違っているようです。繰り返し試した結果、このメーセージが出るのは45文字以上のメッセージを投稿しようとした時だけだということがわかりました。
前回の投稿でも説明しましたが、TwitterCounter.comを通してメールを利用して投稿してもらっています。どうも、45文字以上の日本語を投稿しようとする場合に、TwitterCounter.comとTwitterとの間に問題が生じるようです。
今のところの解決方法は45文字、あるいは40文字という極端に短い文に言いたいことを絞ることしかないようです。また、改行をしないでください。
2010年5月20日木曜日
課題について
この講義では、1学期に一回だけ課題を提出することになっています。通常のやり方や締切などについては「成績評定」(このブログの右側にもリンクがあります)を見てください。
今回は通常の「講義関連の新聞の切り抜き」以外の課題の済まし方を3つ紹介します。
今回は通常の「講義関連の新聞の切り抜き」以外の課題の済まし方を3つ紹介します。
- 留学生弁論大会
下記のとおり、6月12日(土)の1:30から、学生会館の4階で弁論大会が行われます。出席してよく弁論を聞いたことがわかるように、600字以上の感想文を課題として提出できます。メールによる提出もOK。
- 「ホンネの殿堂!!紳助にはわかるまいっ」
この番組は5月21日(金)の19:57から20:54までTKUで放送されます。この番組を分析・批評する文章を書くことが課題です。娯楽番組でも、良い意味合いでの異文化理解につながる側面と固定観念や偏見を助長したり、誤解を招いたりする恐れのある側面があるでしょう。両方の簡単から、1000字以上の批評を課題の代わりに提出できます。ただし、締切を5月24日(月)の深夜までとし、メールによる提出以外は認めません。
- 帰国報告会
先週の授業で紹介した帰国報告会(19日に行われたもの)に出席した場合には、28日の講義の時間までに、600字以上の感想文をメールで送ってもらえれば課題と見なします。
2010年5月7日金曜日
授業後のメールの良い例
講義において、メールを取り上げることが多い。しかし、長いメールの場合には本の一部しかスクリーンに映すことができません。それでは頑張ってメールを書いている人はどのぐらい書いているかがわかりませんので、今日は特別に二人の学生からのメールを例として引用したいと思います。
もう一人の学生から
この2つは特にいいと思います。もちろん、この二人だけでなく、他の学生からもたいへんいいメールが来ていますが、とりあえず最近読んだこと2つを例として紹介しました。全員がここまでやる必要はないだろうと思いますが、この二人が毎回このように書いてくれれば「A」の成績はほぼ間違いないと思います。というのは、毎回丁寧に講義内容の要約を書けば、内容が自然に頭に残るようになって、期末試験では楽に答案が書けるようになると思います。また、万が一期末試験でいい点が取れなくとも、このようなメールがほぼ毎回来ていれば、「B」の素点、場合によっては「C」の素点でも「A」の評価になると思います。
4月30日の授業の要約
今回の授業のポイントは二つだった。
まず、一つ目のポイントは、言葉は単純ではないということである。
ある言語を他の言語で訳すと、ニュアンスが異なる場合がある。
翻訳は単純なものではない。
言葉はイコールではないということを学ぶことが大切である。
そして、二つ目のポイントは、誤訳がありうるということである。
誤訳に関する例として、イラン大統領のイスラエルに関する発言が挙げられる。
ペルシャ語で語られた言葉は、全く異なる意味に訳され、報道されてしまった。
さらに、他の解釈や誤解があるかもしれないという情報すら受け付けないという状況であった。
翻訳は単純ではないため、訳が正確ではない可能性もある。
訳をうのみにせず、間違っているかもしれないと考えることが大切である。
イラン大統領の発言の誤訳には、とても驚きました。
イスラエルの体制の変化を期待した意味合いから、
地図から抹消するとかユダヤ人を皆殺しにするという意味にまで訳されてしまったというのは信じられなかったです。
事実とは全く違う情報を、多くの人々が信じてしまう状況は恐ろしいです。
それが、戦争につながる可能性もあったことも、とても恐いなあと思いました。
確かに、授業でも英語を日本語に訳すこともその逆も難しいです。
訳を全て信じるのではなく、間違っている可能性もあるのだと頭に入れておきたいです。
また、翻訳は単純ではないことを理解しておきたいと思います。
そして、最後の戸田奈津子さんのお話も面白かったです。
戸田さんのことはテレビなどで見て知っっていたのですが、
映画の字幕翻訳のお仕事をされているのは知りませんでした。
字数制限がある中、状況を考えながら言いたいことは残してまとめることはとても難しいと思います。
次の授業も楽しみです。
もう一人の学生から
2010/04/30の比較文化論を受けて。
○:授業の要約
引き続き「思い込み」の話を、メディアと言語に関連付けて話が進んだ。
思い込みを一言で表現すると? 質問の回答は色々あった。
先生は、思い込みの結果よりも、そのプロセスを強調していた。
( process → result )
「1つの考え」→「思考停止」
「1つの考え」→「間違う」
「1つの考え」→「他の意見を受け入れない」
更にイラン大統領の発言をプロパガンダにしたニュースや、戸田 奈津子さんの翻訳に関する話を例に取り上げ
言語をそう簡単に対応付けられない事、メディアが誤解を助長する可能性もある事を論じた。
○:感想
"Wiped off the map!!"
先生の説明を聞いていても、繰り返されると恐ろしげな気持ちになってきますね。
日本の政治家が「女性は産む機械(柳沢)」「日本は神の国(森)」と発言したとして
必要以上に失言だと騒がれていた事件を思い出します。
実際にはそれほど過激な発言はしていなかったのです。
国内ニュースでもこれだけ誤解が出るので、翻訳を通せばもっと酷いのは納得です。
そういえば、先生の話を全然聞かずに、ビデオだけ観て感想を送った人がいましたね。
先生からしたらそういう学生もいるのは当たり前なのかもしれませんが、個人的に興味深かったです。
いくら頑張って先生が伝えようとしても、聞く気がない人には誤解されるものなのだなあ、と……そして、外国人に対する誤解なども、もしかして全く同じようにして起こるのではないか、と……
この2つは特にいいと思います。もちろん、この二人だけでなく、他の学生からもたいへんいいメールが来ていますが、とりあえず最近読んだこと2つを例として紹介しました。全員がここまでやる必要はないだろうと思いますが、この二人が毎回このように書いてくれれば「A」の成績はほぼ間違いないと思います。というのは、毎回丁寧に講義内容の要約を書けば、内容が自然に頭に残るようになって、期末試験では楽に答案が書けるようになると思います。また、万が一期末試験でいい点が取れなくとも、このようなメールがほぼ毎回来ていれば、「B」の素点、場合によっては「C」の素点でも「A」の評価になると思います。
授業中のメールと授業後のメールについて
ここ数年、出席カードなどを配るのをやめ、代わりに授業後にメールで授業の要約や感想などを送ってもらっています。授業などで説明しているように、義務ではありませんが、送ってくれれば、成績評定の段階でメールを考慮してテストなどの素点よりも評価を上げることがあります。
さて、今年は授業後のメールに加えて、授業中にコメントや質問などをリアルタイムでスクリーンに表示できるように、別のアドレスにメールを送ってもらっています。2つのメールアドレスがあり、それぞれのメールの書き方が違うので紛らわしいようです。少しでも混乱を避けるためにそれぞれのメールの書き方をここで明確したいと思います。
なお、授業中の場合も授業後の場合も、私からの返事を受信できるように携帯などを設定してください。
さて、今年は授業後のメールに加えて、授業中にコメントや質問などをリアルタイムでスクリーンに表示できるように、別のアドレスにメールを送ってもらっています。2つのメールアドレスがあり、それぞれのメールの書き方が違うので紛らわしいようです。少しでも混乱を避けるためにそれぞれのメールの書き方をここで明確したいと思います。
なお、授業中の場合も授業後の場合も、私からの返事を受信できるように携帯などを設定してください。
2010年5月1日土曜日
「思い込み」や掲示板に関する感想
昨日の授業で「思い込み」に関する話の続きをしました。その前の授業では、報道ステーションの「気球少年」に関するニュースのなかの字幕が間違っていたことやその字幕を信じきっていた鳥越俊太郎氏が幾十の「思い込み」をしていたことを説明しました。今日はその続きとしてイランのアフマディネジャード大統領の「イスラエルを地図から抹消する」と訳された発言を取り上げました。これも誤訳であったこと、そして誤訳を信じきった多くの報道陣や政治家などの思い込みが危険な状況を一層危うくしたことを説明しました。
昨日の授業のはじめに、前の週に説明した「思い込み」の特徴を一言で表すとしたらどの言葉を選ぶか、と尋ねました。うれしいことに、たくさんのいい答えをもらえました。やはり、授業中に使う「掲示板」で、多くの皆さんが話をよく聞いていて、よく考えてくれていることがわかりました。多くの書き込みをいただいているので、授業中には1つ1つの書き込みについて十分なコメントができない場合がケースが多いのですが、授業が終わった後に読み直してみて、「よく参加してくれているな」と思っているところです。
ただ、同時に、大多数の受講生が授業をよく聞き、掲示板などを通して授業によく参加してくれている一方、よく聞いていない人も1、2割いることもメールを読んでわかりました。というのは、授業でパワーポイントのスライドで見せたように、鳥越氏のコメントは誤訳に基づいていたもので、単なる「思い込み」であったという説明がまるでなかったかのように、「鳥越氏のコメントの主旨」=「授業の主旨」だと思い込んでメールを書いた学生が相当数いました。授業で見せるビデオに興味を持つことは良いのですが、その前後の解説なども聞いてくださいね。
昨日の授業のはじめに、前の週に説明した「思い込み」の特徴を一言で表すとしたらどの言葉を選ぶか、と尋ねました。うれしいことに、たくさんのいい答えをもらえました。やはり、授業中に使う「掲示板」で、多くの皆さんが話をよく聞いていて、よく考えてくれていることがわかりました。多くの書き込みをいただいているので、授業中には1つ1つの書き込みについて十分なコメントができない場合がケースが多いのですが、授業が終わった後に読み直してみて、「よく参加してくれているな」と思っているところです。
ただ、同時に、大多数の受講生が授業をよく聞き、掲示板などを通して授業によく参加してくれている一方、よく聞いていない人も1、2割いることもメールを読んでわかりました。というのは、授業でパワーポイントのスライドで見せたように、鳥越氏のコメントは誤訳に基づいていたもので、単なる「思い込み」であったという説明がまるでなかったかのように、「鳥越氏のコメントの主旨」=「授業の主旨」だと思い込んでメールを書いた学生が相当数いました。授業で見せるビデオに興味を持つことは良いのですが、その前後の解説なども聞いてくださいね。
2010年4月12日月曜日
Twitterについて
土曜日に、授業中にTwitterに投稿しようとした学生に下記のメールを送りました。
皆さんからのメールはGoogle mailからTwitterCounter.comというサイトに転送されてから、TwitterCounter.comからTwitterへと流れることになっていました。問題は真ん中にあったTwitterCounter.comでした。その後、復活したようですが、今度は前と違って件名が文字化けの形で表示されるようになっています。件名が表示されない方が都合がよかったし、Google mail --> TwitterCounter.com --> Twitterという流れは複雑すぎるということで、Google mail --> Bloggerに改めました。このフログもBloggerで書いています。安定していますし、ブログの形や表示方法を自分の好みに合わせて変えられますので、これからはBloggerでやって行こうと思います。
なお、先週は技術的な問題があったので、皆さんからのメールが授業中に表示されませんでしたが、授業が終わった後にメールを読みました。たくさんの人がクイズに対して答えていました。
昨日、メールで比較文化論の授業に参加しようとしてくれましたのに、Twitterとの連絡がうまくいかず、せっかくの投稿を画面に表示することができなくてすみませんでした。やっと問題の原因を突き止め、解決できました。来週からは大丈夫だと思いますので、これからも同じメールアドレスを使って授業に参加してもらえれば幸いです。
なお、先週は技術的な問題があったので、皆さんからのメールが授業中に表示されませんでしたが、授業が終わった後にメールを読みました。たくさんの人がクイズに対して答えていました。
- 11と12がない
- 10時までしかない。数字の間のメモリが10ずつに区切ってある。
- 十二進法
- 24時間を10時間にして60分を100分にして60秒を100秒にしている。
- 時計の針が12ではなく10しかありませんでしたー。デジタル時計も60分を越えてました
などなどと、いいメールをたくさんもらいました。技術的な問題があったのは残念でしたが、皆さんのメールを見て「これで行ける」ことを確信しました。よろしくお願いします。
2010年4月9日金曜日
2010年1月28日木曜日
試験にむけて
下記のメールを秋学期に私にメールを送ってくれた受講生に送りました。参考までにブログにも載せることにしました。
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このメールを秋学期に私にメールを送ってくれた受講生に送っています。やや長いメールになるかと思いますが、ブログ(http://hikakubunkaron.blogspot.com/)にも載せましたので、携帯で全文を読むことができなければブログを確認してください。
まず、講義で説明したように、試験は講義に関する部分(6割)とテキストに関する部分(4割)で構成されています。講義については多くの問題のなかから3つ選んで書くことになります。テキストについては著者が何を言おうとしていたかについて、テキストから例示しながら具体的に書く問題になります。講義ではごく感情的な「愛国心」よりも、考え深い「愛国心」を目指すべきだという主張として読めることについて話しました。しかし、他の解釈があり得ます。重要なのは短い文で書ける「結論」ではなく、例示しながら説明していく理由です。簡単に言うと、まず「本当に本を読んでくれたのか」という観点から答案を読みます。本からの具体的な例がなく、ごく一般的なコメント、自分自身の意見などしかなければ、「読んでくれていないのでは」ということになると思います。「具体的に」という言っても丸暗記はまったく必要ありません。「**の話がありましたが、ここで姜氏は**を訴えようとしていたと思います」のような書き方で十分です。できるだけ多くの例を使って、「だから**ということが言いたかったと思います」という結論につなげていってください。
数名の受講生から「学内私書箱」に関する質問を受けました。たいへん遅くなりましたが、先日PowerPointや一部の動画などを入れました。ただ、講義を聞いていない場合にはたいへんわかりにくいと思います。試験ではPowerPointからの丸暗記ではなく、講義の主旨について問いかけますので、一部のスライドの丸暗記だけではあまり点にはならないと思いますが、参考にされたい場合は見られてください。
今学期はとうとう返事を書けなかったメールが結構あります。すみませんでした。しかし、採点の段階ではかならず学籍番号で検索して確認しますので、約束したように、送ってくれたメールをきちんと考慮して評価をします。
最後に、最終の講義では「外人」と「外国人」という言葉を取り上げましたが、さきほど感想のメールなどを読んだところです。受講生のなかには私の主張に賛同する学生もいましたが、あまり納得できない学生もいました。もちろん、納得ができなかった場合には賛成であるようなふりをする必要はありません。しかし、もし関連の問題に対する答案を書くとしたら、次の点に気をつけてほしいと思います。つまり、「外人」と「外国人」という言葉の違いを3つの観点から説明しましたので、それらの観点はなんだったのか、それぞれについてどのように例を紹介したかが書けるように準備してください。なお、こちらの言い分をちゃんと要約した後に、「私は**という理由で##の話にはあまり納得できませんでした」というような書き方はたいへんいいと思いますが、私の言い分の要約をせずに、自分の意見だけを述べた場合はあまり点になりませんので注意してください。
長くなりましたが、以上です。頑張ってください。
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